ZONE B パネル一覧

B4自動運転の実現に向けた信号情報提供技術の高度化

自動運転及び安全運転支援に重要な役割を果たす信号情報提供について、複数の技術を開発し、検証・比較・評価を行っています。

ITS無線路側機(760MHz)を用いたV2I方式と携帯電話網(LTE)を用いたV2N方式について、信号情報提供技術を開発し、東京臨海部、埼玉県等において実証実験を行い検証しました。また、開発した技術を比較・評価し、社会実装の方向性について検討しました。
開発した信号情報提供技術は、安全な自動運転の実現を促進するとともに、安全運転支援等の高度化にも貢献します。

信号提供技術を開発し、精度、遅延、フェールセーフ機能等について、技術検証を行いました。また、現状の交通管制の状況との調和を図るため、感応制御をはじめとする信号情報提供のハードルとなる信号制御が存在する場合でも、信号情報提供が円滑に実施される方策を案出しました。

V2I ● 信号情報要件、信頼性、可用性を高いレベルで実現
V2N● 低コストで広域エリアの信号情報提供の実現に有望
  ● 信号情報要件の達成に向け、モデル事業等による提供遅延時間などの技術課題の検証、対象交差点条件等を整理

信号情報要件:自動運転に必要とされる精度、遅延その他の信号情報提供技術に係る機能・性能の条件(自工会設定)




ITS無線路側機やクラウド等の活用による信号情報提供技術


760MHz帯ITS無線やクラウド等の信号情報を車両に提供し、安全かつスムースな自動運転を支援します


760MHz帯ITS無線を活用した信号情報提供

ITS無線路側機(760MHz)を用いた信号情報提供技術の高度化に関わる研究開発。テストコース等における走行実験や試作機を用いた機能検証により、自動運転に求められる信号情報要件(精度、信頼性、可用性)を満足することを確認しました。




クラウド等を活用した信号情報提供


埼玉県下の実際の交通管制センタおよび埼玉スタジアム周辺交差点に検証用モデルシステムを構築し、3方式を検証しました。また、各都道府県警察向けモデルシステム及び、信号情報集約システム(*)の仕様書案を作成しました。




結果と今後の課題

  • 各方式の性能把握と実用化に向けた課題を明確にした。交通管制センタ内の処理単位100msec化により改善が見込めるが、難易度の高いケースも想定され、さらなる改良、検証の他、状況に応じて要件定義の見直しなどの検討が必要。
  • 感応制御交差点等に対し、交通流への影響を抑えて、信号情報提供を行うための信号制御手法のガイドライン案を作成した。
  • 信号予定情報を活用するための定義情報(地図との対応)の設計と運用方法を検討した。ダイナミックマップとの紐付けが今後の課題。
  • 信号情報集約システムの過負荷試験を実施し、今後の設計のための基礎数値を得た。



SIP自動運転は、引き続き人文・社会科学の視点も含む総合知をフル活用して、Society5.0の具現化として社会構造を変革する自動運転社会の実現と、その先にある一人ひとりの多様な幸せの実現に貢献していきたいと思います。

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